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WordPressを導入する前に知って欲しいこと
選択編 - 2016年3月24日
今回はWordPressを導入したいというお客様に、どうしても事前に知っておいていただきたい、WordPressの実情についてお話ししたいと思います。長文ですので、お時間がある時にご覧ください。
WordPressは作っただけでは終わらない
多くのお客様が、気軽にサイトを更新したい、また、運用コストを抑えたい、と思っていらっしゃると思います。
そんなお客様のご要望にお応えしてWordPressを設置してきましたが、その中でWordPressを設置して良かったお客様と、あまり効果が見られないお客様に分かれることが分かってきました。
そこで、WordPressでサイトを立ち上げたお客様がその後どうWordPressと付き合っているか、をお知らせしたいと思います。
WordPressは外部から攻撃されやすい
WordPressは世界中のプログラマーが無償で開発、公開しているオープンソースです。その為、商用でも無料で使用することができます。オプション機能が追加できる「プラグイン」も豊富で、色々な使用方法に対応できるようになっています。
ところが、良いことばかりではありません。世界中で使用されてるせいで、セキュリティホールを狙った攻撃を受けやすい、という欠点があります。「自分のサイトはそこまで有名じゃないから大丈夫」と思われるかもしれませんが、プログラムで自動的に攻撃対象を見つけ出し、無作為に攻撃を仕掛ける為、例えどんなに小さなサイトでも攻撃対象になってしまいます。
近年WordPressを狙った大規模な攻撃で、各サーバーにシステム障害を起こしたりなど、日本でも多くのサイトが一時閲覧できないなど問題にもなりました。サーバ会社が早急に対処したものの、今後同じような攻撃を回避する為、バージョンアップをしなければ使用停止する措置を講じるサーバーも出てきました。
アップデートの重要性
セキュリティホールはゼロにはできません。Windowsを作っているマイクロソフト社でさえも、セキュリティホールの為のアップデートをし続けているように、WordPressもアップデートを頻繁に行っています。サイトを乗っ取られたり、攻撃されたり、サーバ会社から使用停止をさせられるという事態になる可能性がある為アップデートは欠かせません。
最新のWordPressではアップデートを自動的に行うことができるようになっていますが、ご契約のサーバや設定によっては自動的にアップデートができないこともあります。そうなると、ご自身で対処できない場合は、再び制作会社に依頼する必要が発生します。
ある日突然、使用中のプラグインが動かなくなることがある
先ほどアップデートの重要性について書きましたが、実は問題はそれだけではありません。
実はプラグインを使用していたり、特殊なカスタマイズをしていると、WordPressのアップデート時にそれらが動かなくなることが時折起こります。具体的には、よくあるお問い合わせフォームでさえ、過去に使用停止になったこともあります。
オプション機能のプラグインは、各国のプログラマーが無償で提供していますが、常に最新のWordPressでエラーが出ないように更新し続けるのは非常に大変です。私生活で忙しくなれば、必然的に更新もストップします。その為、新しいバージョンのWordPressには対応できない、というプラグインは、山ほどあり、新しいプラグインが出ては、消えていく、というのが常です。
では、動かなくなってしまったプラグインはどうすれば良いのか、というと、新たなプラグインを設定するか、古いバージョンのプラグインをカスタマイズして対処するしかありません。当然、ご自身できない場合は、制作会社に依頼する必要がでてきます。
実は、こういった事態は、珍しくなく、殆どのお客様に発生する事態だと思った方が良いでしょう。せっかく、運用費のコストダウンを狙ったのに、実際には高くついてしまう、という事態が、簡単に発生してしまうのです。
WordPressは検索エンジンに有利?
以前から、WordPressで作ったサイトは検索エンジンの順位に有利だと言われていましたが、2016年3月現在では、今はそうなっていない、と言わせていただきます。
googleなど、検索エンジンの順位の条件は、現在は「コンテンツ重視」となっています。いくらWordPressを使っていても、コンテンツが充実していないのであれば、充実しているHTMLで作られたサイトの方が順位が高い、という風に変わっています。なので、今はWordPressは検索エンジンに有効だから、と選ぶ必要はないのです。
また、WordPressとシンプルなHTMLページでは、HTMLページの方が表示が早く、現時点では同一ページの場合、読み込みが早い方が検索エンジンに有利と言われています。よって、サイトの顔となるトップページは特に表示の速さに注意したい点です。
上記のことから、現状では、WordPressを導入する必要がないのであれば、シンプルなHTMLの方が有利ということになります。
WordPressはデザインが崩れやすい
WordPressをただ設置しただけだと、お客様が更新していくうちに、サイトのデザインが崩れてしまうことが良くあります。せっかくサイトのトーン&マナーを統一し作ったのが、たった数ヶ月で、デザインの崩れたサイトになってしまうと、説得力と信頼性をダウンさせてしまい、利用者に不安感やマイナスのイメージを植え付けてしまいます。そうなると、更新をしやすくする為にWordPressにしたのに、結局は自身で更新することが難しくなってしまいます。
実は、こういった問題回避する為に、特別に使用方法に合わせたカスタマイズをすることができます。例えば管理画面の入力フォームに簡単に文字を入力するだけで、デザインが崩れず表が作成できたりと非常に便利な機能を追加することができるのですが、特別なカスタマイズなのでそれなりのコストがかかってきます。
利用者にとって、見やすさが重要か、信頼性が重要か、という視点に立ち、重要であればカスタマイズすることを推奨します。
データが消えてしまうリスクを回避するためにしなければならないこと
滅多にないことですが、突如今まで投稿したデータが全て消えてしまったという、トラブルも過去に発生しているようです。よってバックアップ体制も非常に重要となってきます。例えば投稿前に、自分でバックアップを取ることができるか、マメであることも重要になってきます。
たまに、お客様から間違って消してしまったデータをどうにかしたい、と連絡が来ることがあるのですが、消えてしまったデータはどうすることもできません。
対処法として、プラグインでバックアップを定期的に取るツールを入れることです。ただ、こういったツールはサーバによっては導入できたりできなかったりと、カスタマイズやメンテナンスが必要の為、更新頻度によっては、プラグインではなく、データベースのバックアップメンテナンスサービスを選んだ方が費用対効果が高い場合もあります。弊社でもバックアップサービスを行っておりますので、是非お問い合わせください。
WordPressが向いているサイト、向いていないサイト
これまで、WordPressのデメリットばかりを上げてきましたが、それでも使い方によっては非常に有益なのもWordPressの特徴です。
では、どのようなサイトがWordPressに向いているか、というと
- 既存ページの更新頻度が1ヶ月に数回以上と高い
- デザインが複雑ではない
- 立ち上げ時にカスタマイズ費をかけられる
- 1~2年に1度、メンテナンス費をかけられる
- 特にWordPress以外のシステムは必要ない
という、サイトがWordPressに向いています。
例えば、年に数回程度の更新なら、WordPressを導入せずに通常のHTMLで制作して、その都度制作会社に更新を依頼してしまった方が実際はコストがかかりません。
まずは更新頻度を重点に置いて検討してみてください。
また、ご自身が作りたいプロジェクトに、WordPressが最適かどうか知りたい場合、お打合せ段階でお問い合わせいただけると最適な提案をさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。
実際にWordPressを導入すると決めた方へ、その後検討しなければ内容について「WordPressを導入したい」でご確認ください。